PROJECT STORY 01 | 地方創生 営業職×企画職

印刷技術を追求した先にライフサイエンスの未来がある

印刷技術を追求した先にライフサイエンスの未来がある

導入文

人物イメージ

人物名

ABセンター(研究開発職)
1999年入社。C&I研究所(現・技術開発センター)に配属。印刷物の画像再現性の研究に携わる。その後、システム部門にてネットワーク・システム開発に従事し、2014年にABセンターへ異動。これまでの印刷技術と情報技術の開発経験を活かしつつ、ライフサイエンス分野での新事業の確立に向けた研究開発に注力している。

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人物名

研究開発センター(研究開発職)
2000年入社。中央研究所(現・研究開発センター)に配属。研究開発職としてインクジェットカラーフィルターの開発を担当。入社以来、表面・界面への機能性付与の研究開発などに取り組み、印刷技術の可能性を追求している。現在、管理職として課全体の仕事の最適化、各研究機関など社内外での連携強化に向けた仕組みづくりを推進している。

開発した技術が、
思いもよらない分野で活かされる可能性も

まずは現職に至るまでのお二人のキャリアを教えてください。

籠田 大学時代に「紙の画像再現性」というテーマで木材セルロースに関する研究をしており、その知見を活かせる職場を求め、DNPに入社しました。当初はデジタル画像をより綺麗に紙の上に印刷する技術の開発に取り組んでいました。そこで習得した情報処理技術を活用し、ITシステムの開発などを担当した後、現在のモノづくりを中心とする分野に異動しました。具体的には、「射出成型」という加工法を用いたシャーレの開発や、細胞観察画像の分析手法開発などに携わっており、システム部門時代の経験も今の業務に活かされています。

山下 私は籠田さんのように幅広い職務を経験していません。むしろ正反対です。入社後に配属されたのはインクジェットカラーフィルターの開発部門でした。そこで、3色のインクを塗り分けるために、基板表面に親水性と疎水性のパターンを形成する技術の開発を担当しました。以来、ずっと研究開発センターで、様々な表面・界面での相互作用を制御する技術の開発に取り組んでいます。大学時代は無機化学の研究室で、「ゾル-ゲル法」という手法を応用して、物体の表面に有機-無機ハイブリッド材料をコーティングすることで多様な機能を付与する研究に取り組み、修士論文では主に、水蒸気透過防止膜に関する研究をしていました。その研究内容が活かせるのではないかと思い、DNPを志望しました。

お二人が研究開発の過程で協働するのは、どのような部分でしょうか。

籠田 DNPのライフサイエンス分野では、研究を行う組織と、製品化を担当する組織が協働して開発を進めています。私が所属するABセンターでは、将来の製品化、事業化を見据えた市場開発及び技術開発を手掛けています。具体的な開発を行うにあたり、基礎となる技術を山下さんの所属する研究開発センターに求める形で協働しています。そのわかりやすい一例として、微細な形状を持つシャーレの開発があります。

山下 私が現在所属している部署では、印刷技術を応用したDNPの新しい基盤技術の研究開発をミッションとしています。例えば、超撥水や超親水、防汚、摩擦・接着の制御など、物体の表面に微細な加工やコーティング・蒸着等を施すことで、新たな機能を付与する研究を手掛けています。

籠田 シャーレの開発では、特定の機能を付与する表面の微細加工の部分を、山下の部門が担当しており、その微細加工が細胞培養時に、その動きを制御する役割を担っています。「このようなシャーレをつくりたいのですが、その基礎となる技術はDNPにありますか」と、こちらから声を掛けた形になりますね。

籠田さんの部門に製品案があり、実現にあたって山下さんの部門との連携が始まる、ということですね。

籠田 実は、私たちが協働するケースというのは、開発の開始時点ではまだ、どこに向けたどのような製品になるとは完全に決まっていないものも多く、今回実用化した受精卵用シャーレ*も、同様でした。

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山下 もともと取り組んできたのは、フィルムの表面に微細な加工を施すことによって発現する機能(光学特性、塗れ性、接着性)についての基礎研究でした。今回の協働においては、細胞の接着性が表面の塗れ性と相関があることが知られており、調査したところ、細胞が表面の微細な凹凸によって接着しやすくなったり、接着しにくくなったりするという現象を確認できたのです。

籠田 これまでの研究を基にし、細胞の接着性と微細加工表面との関係へと応用展開することで製品化に至った、ということです。

山下 細胞の動きを制御する技術の中には、微細なくぼみを利用するもの以外にも、接着しやすい形状や材質を活用する技術もあり、あらゆる技術を多様な分野へ応用展開することを想定し、基礎データを蓄積しています。

籠田 細胞によっては接着しなければ生きていけない性質がありますので、これは重要な研究ですよね。細胞の培養環境が整えば、将来的にそれが医療で活かされるかもしれない。あるいはそれ以外の、思いもよらない分野で活用されることもあるかもしれません。

社内の知見や強みを
いいとこ取りして、
製品化につなげたい

お二人の協働の先に、将来的な事業化があるわけですね。

籠田 技術だけがあっても、それが本当に社会で役立つのかどうかはわかりませんし、逆にニーズだけがあっても、実現できなければ意味がありません。医療なら医療の分野で、早い段階で具体的な算段をつけて、現場の本質的な課題を掴んでおかなければ、世の中に価値を提供することはできないでしょう。

山下 私たちは数多く存在する細胞の種類に対して、どのようなフィルムの形状や材質が適しているかを示す、マップをつくろうとしています。

籠田 そして、それが出来上がれば、様々な分野で技術を実用化するチャンスが生まれる。私たちが協働する意味は大きいと思いますよ。

山下 何よりも科学的根拠が求められる分野です。表面に特定物質を塗布せずに細胞の接着性を制御するというのは、データで示さなければなかなか説得力を持ちません。そのため、この領域については、大学機関とも連携しています。

では、DNPがこのようなライフサイエンス事業に取り組むことの強みは何でしょうか。

山下 私は入社前、様々な材料に幅広く応用できるDNPの印刷技術に深く感銘を受けました。その点、私たちが今取り組んでいる研究は、物体の表面に微細な凹凸をつくり、細胞の接着性や抗菌性といった反応を観察するという、まさにその言葉通りのもの。また、サブミクロンレベルの微細な加工を大面積で製造できる技術も、DNPの強みの一つだと思いますね。

籠田 医療分野であれば、シャーレ以外の製品にもまだまだ様々な可能性が考えられますし、コスメティックなどの他分野にもきっと大きな市場がある。技術さえ確立していれば、これから多様な展開が考えられます。

山下 そのために私たちは、日頃から活発に連携しています。職場環境として、部門間に壁をつくることなく、「みんなで協力しながらライフサイエンス事業を伸ばしていこう」という空気があるのもありがたいことですね。

DNPが掲げる「対話と協働」の推進に、どのようなメリットを感じていますか。

籠田 社員みんな、自分が担当しているもの以外でも積極的に関わる土壌があります。あらゆる視点から議論、検証することは、理にかなっていると思います。

山下 そこで意見やアイデアの交流も生まれますし、うまく社内の知見や強みを“いいとこ取り”できます。細胞を制御する研究をしているところに、菌やカビを研究対象とする発想が生まれたのも、組織を越えた連携があればこそです。

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永続性のある製品、価値を
提供しなければ、
利用者の方々に
失礼だと考えています

ライフサイエンスの分野で今、求められているものは何でしょうか。

籠田 DNPとしても、ライフサイエンスは新しい事業領域なので、試行錯誤の段階ではあります。私たちの生活に、これからどのようなものが必要になるのか、独自に課題を整理する意識が必要です。私自身、入社前は良い製品をつくり続けることが研究開発部門の役割だと思っていましたが、実際に職場に配属されてからは、目先の課題に注力するだけでなく、その上で、より広く汎用的に役立つ創意工夫を製品に盛り込むことも必要だと考えるようになりました。

山下 言ってみれば、答えを探していかなければいけない分野ですからね。目標に向け、より最適な方法を常に見極めながら、必要に応じて柔軟にやり方を変えていく「粘り強くやり抜く力」が求められると思います。

籠田 そうですね。受精卵用シャーレにしても、医療の現場やその先にいる患者さんの声を拾い上げながら進めてきたプロジェクトですし、各分野が今どのようなことに困っていて、どのような点に不便を感じているのかを、もっと理解する必要があるでしょう。

山下 その意味で、非常にチャレンジングな分野ですよね。きっと、新たに必要とされる価値が、今後もどんどん出てくると思います。その時に備えて研究を進め、データを蓄積する必要もありますし、多様化するニーズをすぐキャッチアップできる体制を整える必要もあるでしょう。

将来的な事業化については、どのようにお考えですか。

籠田 私たちは単に製品を売っているのではなく、価値を提供しています。細胞の動きを制御するシャーレにしても、納品して終わりという事業ではなく、その先にいる利用者の方々に、どれだけ貢献できるかという価値を第一義としています。そのため、どのような可能性があるのかを探る上で、医療現場や患者さんのニーズをより深く知る必要があります。

山下 新入社員の頃は、例え基礎研究であっても、自分が開発に関わった製品は、2〜3年で世に出ていくものだと思っていましたが、これは大きな勘違いでした。時には長年の研究の甲斐なく、実用化に至らない場合もあります。しかし、ライフサイエンス分野は将来的に間違いなく重要になる研究領域であり、DNPが貢献できる分野だと思っています。

籠田 社会課題として、その解決のためには間違いなく必要とされる研究です。そしてその先に、ビジネスとしての展開が見えてくるのだと思います。

山下 研究対象が、「いつ製品化するのか」と聞かれると、答えるのが難しいテーマもあります。例えば、数年前から新しい機能表面の設計手法として着目しているバイオミメティクス(生物模倣)は、外部の専門家と研究を進めており、実際に製品化した事例もありますが、ブレークスルーにはまだまだ時間が掛かります。それでも諦めずに、先を見て試行錯誤を繰り返し、研究を続けることが重要だと思います。

籠田 ビジネスにする上で、永続性のある製品、価値を提供しなければ利用者の方々に失礼だと、私は考えています。一過性のものでは安心して長く使っていただけません。永続性があるということは、利用者の方々のニーズに合った価値を提供し、それが広く受け入れられているということ。まさに“あたりまえ”となっている状態です。その実現のためには、社会のニーズを捉えた研究を続け、私たちに何ができるのかを考え続けること。そして、積極的な連携により事業化を加速させ、スタンダード(業界基準)となるような製品を世の中に仕掛けていくことが重要だと思います。

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